日曜日に「日本沈没」というドラマが放映されています。
1973年に刊行された小松左京による不朽の名作「日本沈没」が 2023年を舞台にリメイクされたものだそうです。
視聴率も好調ということですが、SDGSが唱えられる昨今、 環境破壊が進むことで起こりえる未来としては、 そこまで突飛でもないと感じている人が多いのかもしれません。
今回の設定は、新エネルギーの採掘がダメ押しとなり、 海底プレートが大きくずれて日本が沈没するというもの。
自身の立場を守ろうとする人、自らを省みず善を尽くそうとする人、 様々な人物の心情が映し出されています。
あなたはどの登場人物に自分を重ねているでしょうか。
想像してみてください。
実際に「日本が沈没してしまうこと」を。
その時我々は一体何を思い、 どんな行動をとるのでしょう。
我々が住まうこの娑婆世界は、無常の世界です。
いつ何時、どんな変化が起こるかわかりません。
出会いがあり、別れがあり、得ては失いの繰り返しです。
浮き沈みのない人生はどこにもありません。
そんな中だからこそ、 なくして初めてわかる有難みがあります。
命だけでなく、もの・ことに関しても同様です。
何事も「永遠不滅」ではないことを心から理解することで、 行いは正しい方に向かっていきます。
法然上人は 「阿弥陀仏に染まる心の色にいでは秋の梢の類ならまし」 と歌われました。
「念佛を称えていると、心の中にあったきれいな部分(仏性)が表に出てくる。 それはまるで葉が紅葉するようなものである」
と、行いで変わる人の姿について説かれています。
何が大切かを知り、意識して行動することで、 「本当の私」は磨かれていきます。
今生で心から望み、大切にしたい「こと」は何なのか、 尽くしたい「ひと」はだれなのか。
今一度胸に手を当てて、心に聞いてみてください。
「本当の大切」が見えてきたとき、 極楽浄土に導かれる阿弥陀仏の念佛功徳は、 その真心を通じて染みわたります。
南無阿弥陀仏