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副住職

今月のネット法話「一年の計は元旦にあり」


あけましておめでとうございます。

令和も二年目になりましたが、今年はどんなことがあるのでしょうか。

「いいことばかり起きてくれればいいなぁ」と願うのですが、思い通りにいくことばかりではない娑婆世界です。

気分が浮かれる年始から、兜の緒を締めて用心を心掛けたいものです。

昔から一年の計は元旦にありといいます。

これは「計画は早めにしっかりとたてるべきである」ということわざですが、英訳しますとNew year's day is the key of the year.(元旦は一年の鍵である)となります。

一日の積み重ねが一年となり、

そして一生を形作ります。

その一歩となる元旦に志高くしっかりと目標を立てることが大切だと昔から伝えられてきたわけです。

よくよく考えると元旦にしっかりと計画できるということは昨年のうちから「来年はどんな年にしようか」と考えていたということになります。

年をまたげど毎日の積み重ねであります。

仏教には因果応報という教えがあります。

物事には必ず原因があり結果がある、原因の積み重ねが結果となるのです。

何を選び、何を捨て、何を実現しようとするのか。

浄土宗の祖、法然上人は大蔵経という莫大な数のお経典を三度読み返し、諸宗の先達に教えを請い、最後にはすべての修行を差し置いて、阿弥陀仏の選択されたお念仏の修行を勧められました。

それもこれもみな「極楽に往くため」です。

目的がはっきりしていないと何を積み重ねるべきなのかがわかりません。

まずは、どんな自分になりたいのか、どんな一年にしたいのか、最後はどこに行きたいのか。

できるだけ具体的に計画することが大切です。

目標をより具体的にすることで行動と移せるようになります。

たとえば今年は貯金をしよう!

と考えたとしても、それは今までと同じです。

また、高いハードルを用意しながら、

そこまで行けなくても、行った自分をほめるようなことが大切です。

毎月1万円は貯金しよう!

と考えて年の最後に8万円にしかならなかったとしても、当初0であったものが8万円となったわけです。

自分をほめることで、自分の心を目的にシフトすることができるようになります。

さらに具体的であればあるほど、

自分自身が目標を理解し、行動に映しやすくなるのです。

お釈迦様は

「自分の体は自分の持ち物ではない。」

と申されました。

これは執着するべきものではない。

というもののたとえなわけですが、

自分の思考も、行動も、

別人格の自分がそれを左右しているのだとすれば

自分自身にわかりやすく指示を与えることが必要になります。

「1年の計は元旦にあり」

今年一年どんなことがあろうと耐えられる力の加わることを願い、皆様のご健勝をお祈りしております。

南無阿弥陀仏

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