お遍路(へんろ)さんというと言葉だけは 聞いたことがあるという人は多いかもしれないね。
遍路とは、「一定の順路に従い仏寺などの霊場を参詣して回ること」 を指すけれども、一般的には四国の弘法大師の霊跡「四国八十八か所」を 巡る人のことを指すことが多いかもしれない。
清浄な巡礼者の姿の象徴でもある 白装束に、菅笠(すげがさ)、脚絆(きゃはん)、草鞋(わらじ)という姿。
ひたむきに歩き続け、 途中の家々へ立ち寄っては鈴を鳴らし、 御詠歌を唱える。
全部巡ることができれば願いが叶う(満願)とされ、 最後の霊跡で結願証をいただくということもある。
実は四国に限らず、全国にはたくさんの霊場参りがあるんだ。
関西地方一円を巡る西国三十三か所、 埼玉県秩父地方の秩父三十三か所、 広く関東を巡る坂東三十三か所などの巡拝もよく知られている。
三浦半島にも観音33霊場、 不動28霊場など今でも続けられている巡礼があるよ。
各札所を参拝するときは、 自分の氏名を書いた紙を賽銭箱などに納付する習慣がある。
昔はこのときに、氏名を書いて木札を巡礼地の建物に打ち付けたところから、
このような霊場は「札所(ふだしょ)」とも呼ばれているんだ。
また、かつては遠い巡礼地へ赴くときは、 「往来手形」というものを携えていたそうだよ。
これには 「万一病死つかまつりそうらわば、この方へご沙汰申すには及ばず候、 ところのご作法をもってとりおき(埋葬)くださるべく候」 と書かれていた。
死んでも故郷には連絡は無用です、 という厳しい覚悟をして巡礼に旅立ったんだね。
なんと、来年は12年に一度の三浦38地蔵巡りが行われるよ!
ぜひお参りしてみてね。
合掌
合掌
#お遍路さん