日本語は他国に比べても、ワードが非常に多いです。
日本人として正しく本来の言葉の意味を理解して言葉を使いたいものです。
そんな本日は「作法」ということばについて。
戦後に経済戦略に乗り出した日本。
企業が大きくなると高度成長時代の日本のサラリーマンは、
出世こそ生き甲斐とばかり働いていたものである。
しかし、現代では、フリーランスが増えたり、
企業内でも、出世できなくてもそれなりに安定した幸せな家庭を築ければいいという若者が増えているそうだ。
こうした考え方は時代と共に変化するが、
「出世」がいい響きなことに変わりはない。
さらに誰しもができるものではなく難しいからこそ価値があるように感じるが、
元の仏教語の「出世」という意味ではさらに難しいことだった。
「出世」は「この世に出る」ということで、
仏さまが仮の姿で人々を救いに現れることを指した言葉。
いわゆる「権現(ごんげん)」である。
また、「世間を出る」ということで出家した僧侶のことを呼ぶこともあった。
さらに、そういう僧侶が俗世間を解脱(げだつ)して悟りを得ることも「出世」となり、
禅宗では寺院の住職になることを「出世」というようになった。
合わせて「立身出世」という言葉は、
「官寺の住職になる」という栄誉から発展したものと言われる。
現在では階段を登るような意味でつかわれる「出世」は、
「違う世界のものとなる」という意味を持つ壮大な仏教語から来たものなのである。
なんだか「出世」の魅力が増す気がする。
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