top of page
執筆者の写真副住職

1月のネット法話「習慣のたいせつさ」



新年あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。


お正月も終えて、通常の生活に戻られている頃でしょうか。

今年も改めて感じたわけですが、日本古来から伝わるたくさんの風習が今なお受け継がれていることをお正月には感じることができます。


お年玉、初もうで、お屠蘇、おせち、おもち、お飾り。


我々日本人が正月を感じるもののほとんどが昔から伝わってきたものなのです。


近年の核家族化はどんどん進み、 三世代から二世代で暮らすことが主流になってしまいました。

そんなこともあり、代々伝わってきた家族の習慣や地域の習慣は次第に薄れてしまっているのが現状です。


歳神様をお迎えする正月に家を離れて海外旅行に行く人が増えていたり、 保存食でもあるおせちはいつの間にか高級品となりあえて作ることは少なくなり、 地域で行われた餅つきはあまり見なくなり、 鏡餅はプラスティックになってしまいました。


日本の風習にはそれぞれに意味があり、 願いや思いが詰まっています。


そういった習慣が、 人を思いやるこころや、近所や親戚とのいいお付き合いの仕方など、 明るく生きていく術を自然と育んできました。


簡略化はいつだって効率的ではありますが、 習慣の不相続は伝統と共に日本人のこころを忘れていくようで、 非常に残念に思います。


「習慣」とは繰り返し行うことできまりとなったことや、 少ない努力で行うことができるようになったことをいいます。


新しいことを始めると「三日坊主」になってしまうのが常ですが、 身につくまで繰り返すことができないと習慣にはなり得ません。


今年一年をどのように過ごしていくのか。


善きものにするのならば、 善き習慣を身につけなければなりません。


一日一日の積み重ねが一年です。


結果として毎日善いことを繰り返し行うことで、 一年が善い年になるわけです。


お念仏はたった一回称えるだけでも極楽浄土に往生できます。


そのありがたみを心から感じるなかで、一回で終えることなく ついつい何度も繰り返すようになります。


結果として時を選ばず、 場所を選ばずの正しいお念仏の姿勢になります。


行うその先にある真意に自分の心が納得することで継続ができるようになります。


さて、今年はどんな習慣を身に付けますか。 


南無阿弥陀仏

閲覧数:181回
bottom of page